2011年07月17日

父、永眠。

父、永眠。
タシデレ(^.^)


おとうさん、7月12日(火)11時43分に永眠しました。

最期は安らかに眠るように息を引き取りました。

緩和ケアの実際を書き留めてきましたが、今後は葬儀後の様々な事柄などを書き残したいと思います。



おとうさんが息を引き取る前日に奇妙な雲を見たのも、なにか虫の知らせのようなものだったのかな、なんて、今となっては思います。

その月曜日の夜、高熱でうなされるようになり、呼吸も浅く、荒くなっていました。

そんな中でも…

「おーい、おーい、…えっ!?」

自分のうわ言に返事したりして、笑いをとる、おとうさん。


火曜日の早朝、呼吸が段々弱くなってきたのがわかる。朝から嘔吐、軟便あり。

でも前回の『天国と地獄の1週間』があったため、私たちの気持ちも穏やか。

いつものように孫娘にお茶を飲ませてもらった、おとうさん。(これが最後に口に入れたものとなりました。)

孫たちを学校へ送り出し、長男(相方)も仕事に出かける。


残ったのは、三男、おかあさん、私の3人。

呼吸は弱いものの、穏やかな状態が続きました。


朝からいいお天気だったのに、10時前から急に真っ暗になって雨が降りだした。

カラダやアタマは高熱ですごく熱いのに、手の先が冷たくなってきた。チアノーゼも。


三男は前日も徹夜の看病だったので仮眠をとりに…

おかあさんは、洗濯しに…

おとうさんと2人きりになった私は、初めて「おとうさん、ありがとう」と声に出して言った。

もう言葉では返事することが難しくなっているおとうさんの右目から涙が溢れ出した。

…おとうさん、わかってくれたんやなぁ。

すると、おとうさんの呼吸が止まった。

あかん!私だけで看取るのは忍びない!!

「おとうさん!おとうさん!」と、咄嗟に呼んでしまった。

その声に、おかあさんと三男が集まり、息を吹き返す、おとうさん。

3人で、おとうさんを囲んで、「おとうさん、もう十分頑張ってくれたし、静かに逝かしちゃろなぁ。誰が最期を看取っても悔いはないしな。」と決意を固めた。


私が嫁入りしたときに、おとうさんは「念願の娘ができた」と喜んでいたそうだ。(三男が生まれるときには女の子の名前を考えていたくらい、娘が欲しかったみたい)

そして娘に喫茶店やらせるのが夢だった…と聞かされ、なんか胸がキュンッとなった。

そういえば結婚してすぐ、おとうさんに服買ってもらったなぁ…(セーターとスカートとブーツ)なんて話していて…

おかあさんが「お昼なにする?」と言い出し、“日清焼きそば”することに。

私は、なぜかそのとき「家にチョロッと帰って昨日の残りのカレー食べてくるわ」と席を外したのでした。

隣の自分の家で、昨日のカレーをチンして、テーブルに置いたとき電話がなった。「なおちゃん、ごめん。オトハン…」と三男の声。
慌てて戻ると、おとうさんは笑っているかのような安らかな顔だった。「ホンマに?」と聞いてしまった。さっきまで熱を帯びていたカラダはまだ熱かったし、顔色も良かったから。


最期の最後、そばにいなかったことを悔やみもしたけれど、考えてみれば、おとうさんは私に最後を見せたくなかったか、あるいは「見せないであげよう」という優しさだったのか、はたまた、もう逝きたいのに私がいたらまた呼び戻されると思ったか…?


流し台の上には、手がつけられてないままの焼き上がった“日清焼きそば”が…



“OM MANI PADME HUM”☆なお☆


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この記事へのコメント
ホントに
安らかに眠りについたんやね〜。
ご冥福をお祈り致します。
Posted by シュガーリック at 2011年07月17日 17:01
シュガーリックさん(^-^)

ありがとうございます。
まるで、『ぞうれっしゃ』 終わるのを待ってくれたかのようでした。
誰もが、おとうさんの顔をみて 「幸せそうや」 と言ってくれました。
悔いは…ないです。
Posted by なお☆ at 2011年07月17日 19:53
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