2012年10月20日

「本当は誰でも悟っている」vol.3

阿部敏郎さんの著書『いまここ』からの抜粋です



マインドは言う。

「このままではいけない。明日に向かって走り続けろ」

だけど、行き着くところはどこにもないんだ。

【だって、いつも「いまここ」だから。】

【悟りとは、「いまここ」にくつろぐこと。】

それは、何かを達成することじゃない。

誰もが、すでにたどり着いているのだから。

その事実を認めること。

【それが悟りだよ。】


すると、またマインドが喋り出すんだ。

「すでに達成されている?そんなはずがない。この苦しみ、この欲求不満、このみじめさがあるのに、達成されているわけがない!」
その苦しみの原因はマインド自体なのに、マインドはまたしても次なる目標を与えてくれる。

「いつの日か、もっと幸せになるんだ!がんばれ!」

でも、いいかげんに認めたほうがいい。

僕らの人生は、これ以上よくならないってことを。

確かに外側の条件や環境はかわっていくかもしれない。財産も増えるかもしれない。多くの気の合った仲間とめぐり合うかもしれない。

でもそのときの自分も、いまの自分と同じで、「いつか、いつか……。明日になれば……」って言っているよ。


「明日」に惑わされちゃダメだよ。

「明日」とは「マインド」の別名だから。

それは両方とも、実際には存在していない。


結局は、いまがどんな自分であろうと、そのあるがままの自分を受け入れて、そこにくつろぐってこと。

あなたは、あなただし、それでいいじゃない。





“いまここ”に“くつろぐ”って、なんのこっちゃという感じかもしれないけれど、私が思うに、やっぱ“瞑想”なんじゃないかな、と思うのです。